まじめ系クズの主張

漫画の考察やライトノベルの感想をメインに書かせてもらっています

弱キャラ友崎くん3巻 感想 注)ネタバレ全開

 

80点くらい

「こんなの弱キャラの夏じゃねえ!」と内容紹介というか煽りにありましたけど看板に偽りなし、こんなもん間違いなく弱キャラの夏じゃねえ。少なくとも俺の高校時代の夏というか四季を問わず三年間それらしきものの片鱗すらなかったぜ・・・

三巻の大まかなあらすじは二巻から予定されていた菊池さんとの映画デート、中村みみみ泉水沢日南竹井とのリア充グループに友崎くんが参加して一泊二日のバーベキュー、菊池さんとの花火デート、菊池さんに告白・・・未遂・・・、日南との人生観の決裂、日南との和解・・・って感じです。

もう友崎隠キャでもなんでもないやん・・・ただの一人のリア充だろこれ・・・こんなのが弱キャラなら高校時代の俺はミジンコかよくてスライムだよまったく。

とはいえ今巻も面白かったです。菊池さんもばり可愛かったし。

 

弱キャラ友崎くん」はまるでRPGのキャラクターのレベル上げでもするかのように自分を律し続けて「人生はゲームだ」とした上で「人生は神ゲーだ」と考える美少女日南に「人生はクソゲー」と考えていた弱キャラの友崎くんが影響を受け「人生は神ゲー」と(とりあえず)信じて自分をゲームのキャラクターとして人生というゲームを攻略しよう!というテーマの作品だったと思います。しかし3巻ではこの根幹である思想というかテーゼに友崎くんは疑惑、不信を抱き結果一度は放棄してしまいます。しますがしっかり再構築してまた人生という神ゲーに挑もう!というのがまぁ3巻での主なテーマだったと思います。

正直一巻を読んだ時からその内にこんな感じの「俺がしていること、してきたことは正しいのだろうか?」みたいな友崎くんの人生への葛藤話は書くだろうなと思ってましたけど早くも三巻で出てきましたね。まぁそれだけこの作品がテンポがいいということなんでしょうけど。そうなんですよ、この作品読んでて思うんですけどすごくテンポがいいんですよね。サクサク展開が動くし無駄な描写がない。「多動力」で堀江さんも言ってたけど「君の名」がここまで現代人にウケた理由の一つに「無意味な無駄」にはもう耐えられないんですよね。その点を友崎くんの著者が意識しているかは定かではないですけどしっかり了解していると思います。僕がラノベで一番好きな緋弾のアリアも最初からずっと面白かったですけどキンジの「武偵辞めたい病」の描写が少ししつこくてその一点に関して言えば正直辟易してましたし。その点友崎くんは良い。迷いながらも結果は伴わないながらも基本「すぐやるから」。優柔不断がちの僕も素直に友崎くんに見習いたいですね。だからこの三巻もこの巻のみで友崎くんが人生への現状の結論を出してズルズル無意味に長引かせないところは好印象です。

けれど正直主人公の友崎くんってこういう事では悩まないキャラなんじゃないの?という印象はどうしても否めないんですよね。いや、友崎くんは菊池さんに「実はアンディ作品全然知らんわ」とか自分から白状したりと徹底した合理主義者ではないよというシーンは所々ありましたけどね。ですがそれを踏まえてもなんかこういう葛藤話をやりたいからとにかくその為のシナリオを作った感が少しだけ強かった気がします。特に水沢の日南への告白とかどうしても唐突感を感じてしまいましたし、まぁ許容範囲ではあるんですけど。それども水沢君が完璧超人すぎるというかそれ通り越してなんか人生に退屈している描写が少しやりすぎだろとは思いましたけど。何回か出てくる水沢くんがどこか遠い目をしてる描写とか無理矢理にでも達観してる感を出そうとしてるのが読んでるこっち側が恥ずかしくなってきましたしwこんな齢16、17で人生に達観して退屈している高校生存在すんのかよwって感じでね。今回の話を成立するために、作中でも言及されている「頭がよくて頭がいい」、そしてそれを全肯定している日南の対照としてそれを書きたかったというのはわかるんですけど。

 

最終的なヒロインは結局日南なんですかね?キス未遂描写といい友崎くんのドキドキ描写といい。なんていうか友崎くんが菊池さんのことを好きという描写がわざとらしいくらいに一切書かれていないんですよね。それっぽいのがあっても何ていうかテレビに出てくるアイドルに憧れてる「だけ」というか・・・菊池さん推しという僕としては残念なんですけど多分最終的に菊池さんエンドということはないでしょうね。仮に菊池さんと一回付き合っても「やっぱり俺が本当に好きだったのは日南だった!」とか「憧れてはいたけど好きではなかった!」みたいなオチになる気がします。「お前をオタクにしてやるから俺をリア充にしてくれ」の小豆ちゃんみたいな感じですかね。まぁもしくはそこまですらいかないかもしれませんしその可能性の方が高い気がします。何というかニセコイのマリーとかクラナドのともよとかそこら辺の噛ませキャラ感が菊池さんからプンプンするんですよね。それとは対照的に「自覚はしてないけど日南を意識している」描写はくどいほど書かれていますし。けど友崎くんが日南を好きなことを自覚して・・・という展開は想像できるんですけど日南が友崎くんを・・・というのはちょっとまだ想像できないんですよね。もしかしたら「俺たちの人生攻略はこれからだ!!!」みたいな展開で終わるかもしれませんしこの作品に限ってはそれもいいかもしれませんね。

アマゾンレビューとか見てみてもやっぱ僕と同じように菊池さん推しの人が多いですね。だけどここまで菊池さんエンドはないよと露骨にやってくれると読者のこっち側も完結までに心の準備ができますし「まぁ残念だけどしゃあねえか」くらいの完結にはこの作者なら仕上げてくれるという安心感はこの三巻分だけでもありますしね。

くどいけど菊池さん噛ませでも何でもやっぱり可愛いわ。頭一つどころか二つは飛び抜けて可愛い。あとがきにもありましたけどイラスト担当のフライさんの女子高生の夏服へのこだわりには脱帽です。あとがき読んだ後にまた表紙に戻ったのはきっと僕だけじゃないはず。